今年の2月に私の元教え子が職場に訪ねにきてくれました.昔は,他の学生と一緒にキャンプや釣りに行っていたのですが,「今でもちょくちょくグレ釣りに行っている」という話を聞き、つい嬉しくなって「今度、大分に釣りに行くわ」と約束しておりました。

で先日,ようやく大分への釣行が実現しました.彼の実家のある大分県臼杵市に行ってきました。対岸の愛媛県側では釣りはしたことはあるのですが、九州で釣りをするのは初めてです。

まずは新幹線で北九州まで行きます。グレ釣りというと荷物が多いイメージですが、私は昔は電車で釣りに行っていたので、荷造りも慣れたものです。カートをごろごろと引いて新大阪へ。ビジネス客や旅行客でごった返す新大阪コンコースを,とんでもない量の荷物を持って歩いているのは,周りから見ると異様だったかもしれません.ここから,のぞみ号で小倉まで行きます。

博多行の新幹線

博多行の新幹線

小倉駅に到着

小倉駅に到着

小倉で元教え子のS君に迎えに来てもらいました。めちゃ高級車に乗っていて、出世したもんだなとびっくりしました。そこからは車の中で、あれやこれやとしゃべりながら臼杵市へ。1日目は温泉に入り、ファミレスで食事をして、彼の実家に泊めてもらいました。

別府湾SAから眺める別府湾

別府湾SAから眺める別府湾

ただ、道中の話で驚いたのが、渡船の出船時間が朝の3時だということ!4時半ぐらいだと思い、そのつもりで新幹線も切符を取っていたのですが、これじゃほとんど寝られない!彼の実家に着いたのは、夜の8時半ごろだったのですが、次の日の起床が夜の12時のため、ご両親への挨拶そこそこに休ませてもらうことにしました。

睡眠時間3時間、しかもこーふんしてほとんど寝れてない状態で12時起床。そこから佐伯市というところに行き、まずはエサ屋でエサ作り。で、エサを作り終えた後、今日の目的地である鶴見というところに行きました。2時20分ごろに着いて、出船を待ちます。

で、3時過ぎに出船。ただ、3時過ぎの出船でもどうやら遅かったらしく、ほとんどの磯にはすでに他の渡船屋に上げられた客でいっぱい。この渡船区は、どうやら取決めがないらしく、渡船屋はいつでも好きな時間にお客を磯に上げて良いようなのです。ということで、磯は渡船屋による争奪戦が必至。結局磯は、何の選択の余地もなく、「ここ以外ないで~」(という内容を大分弁でしゃべったはず)と言われるところに上がりました。

上がったのは、「小間南のカベ」というところ。磯の左手は高い壁になっておりそこは、「小間南の角」という一級磯のようです。対する「小間南のカベ」はやや奥まったところにあり、右手は浅くなっており大島との水道になっています。ただ、この水道どうも潮通しは良くないらしく、ほとんど流れていません。水深が浅いからかもしれません。

小間南の角方面を眺める

小間南の角方面を眺める

鶴見大島との水道方向を眺める

鶴見大島との水道方向を眺める

足場の良い水道に近いほうをS君に入ってもらい,「小間南の角」に近いほうの釣り座を転々として釣ることにしました.

まずは磯際狙いで釣ってみると,ウキがすぅーっと入っていきます.合わせると首を振る振動があるものの,かなりの手ごたえ.ただ,首を振られたせいか,すぐに鈎外れ.もう少し強く合わせればよかったかとちょっと後悔.

気を取り直してもう一度狙ってみると,今度もウキがすぅーっと入っていき,合わせると今度も首を振る振動が伝わってきます.さっきよりだいぶ引きが弱いですが,慎重にやり取りして上げてみると,30cm弱の尾長グレ.たぶんさっきのも35cm近い尾長グレ.正体を知って,より後悔...

その後,エサ取りが増えてきたので,エサ取りを集めつつ,タイミングを見計らって磯際より少し沖を釣ってみると,またゆっくりウキが入っていく当たり!今度はしっかり合わせて,やり取りを開始.気持ちよく竿を曲げて上がってきたのは,良型の口太グレ.35cmありました.

際狙いで仕留めた35cmのグレ

際狙いで仕留めた35cmのグレ

一方,S君は沖を釣っていたのですが,手前の方が良い旨伝えると,彼にも当たり.上がってきたのは私のよりももっと型の良いグレ.38cmありました.この時期にしたら,上出来のサイズです.

タモ入れするS君

タモ入れするS君

タモに収まってにっこり

タモに収まってにっこり

しかし,これを最後に沈黙タイムが始まります.沖にもエサ取りが出て,オセンと木端でエサが通りません.一方,「小間南の角」の釣り師は,沖でグレをばかばか釣っています.潮は右から左で,すぐ左手に大きなサラシがあるので,こちらも右前方に遠投して手前に押してくる潮を釣りますが,全く釣れません.餌が通らないので,浅ダナの固定仕掛けで釣ったり,鈎のサイズを変えたり,エサを変えたり,手を尽くしますが,全くダメ.浅ダナは,オセンか木端.それをかわしても良型は食ってきません.サラシの下に仕掛けを潜りこましてみるも,どうも合っていないのか食ってきません.

だんだんと良い感じに流れていた潮もたるんできて,ついには「小間南の角」の釣り師も休憩し始めました.あ~,せっかくの爆釣タイムをまるまる無駄にしてしまったと,大ショック...

潮がたるんできてタカベが連発

潮がたるんできてタカベが連発

辛抱強く釣るも...

辛抱強く釣るも...

カゴカキダイ(TT)

カゴカキダイ(TT)

ここまでの釣りで,どうも今の釣り座では左方向にうまく流すことができないので,S君とは近くなりますが,さらしまでの距離が取れる右寄りに釣り座を移動しました.この移動により大発見がありました.この時間,潮はもうかなりたるんでおり,右から左にトロトロ流れているのですが,沖から流れてくる底潮だけは,ものすごい速さで流れていることに気付いたのです.その底潮に仕掛けが乗った瞬間,一気に糸の出が早くなるのです.

「小間南の角」の釣り師が釣っていたのはこの沖の底潮に違いない!と思い,この底潮に仕掛けを乗せて流していると,ばらばらっ!と糸を引き出す当たりが!合わせた後,今の釣り座ではやり取りできないので,S君のいる足場の良い場所まで移動.そこからやり取り開始.重量感たっぷりの引きです.うまく,左の磯際の生え根をかわして浮かしたのは,35cmの口太グレ.今まで,散々苦労したので,この1匹は嬉しかったです.

その後2匹目を狙いましたが,また糸を引き出される当たりがあったものの,合わせがうまくいかず,鈎外れ...しばらくした後,ようやく当たりがあり31cmを追加しました.

S君にも同じ釣り方を教えたものの,撒餌の水分調整に失敗しており,全然撒餌がポイントまで入っていません.彼の仕掛け投入後,タイミングを見計らって,自分の撒餌をポイントに入れてやると,同じように竿をひったくるような当たり!全身でやり取りしておりますが,めちゃ良い曲がりをしてます.上手に浮かすことができ,彼のタモですくってあげると,これまた35cmオーバーのグレ.この高度な釣りで,両型を仕留めることができて良かったです.

大物と格闘するS君

大物と格闘するS君

その後,上げ潮に入ると,潮が左から右に流れ出したのですが,左の釣り座からだとどうも狙いが定めきれません.S君の釣り座からはオセンと木端の先に,少し良型が見えたので,手前にそれらを集めておき,そこからの誘導で良型が出る旨伝えると,その通りに釣り30cmオーバーを追加.

私はなんとか左の釣り座からグレの出るところを探したのですが,磯際,正面の遠投,右沖のシモリの先端,このシモリとS君の釣り座の間の水道など,次々狙っていきますが,当たりがありません.

そうこうしているうちに,またS君が大きく竿を曲げています.タモに収まったグレを見てびっくり,35cmオーバー確実のグレ.実測すると38cmでした.聞くと,先ほどのような流れに乗せての釣りを,逆方向にやってみたとのこと.1回教えたことを,1発でモノにしてしまうとは,恐れ入りました.この1匹は自力で釣った1匹なので,私も大変うれしかったです.

で,2時になり帰港.二人で,38cmが2匹,35cmが3匹,30cmオーバーが2匹と,この時期にしては上々の釣果でした.

一番大きいグレを持って二人で記念写真

一番大きいグレを持って二人で記念写真

私の全釣果

私の全釣果

その後は,彼の実家に帰り宴会.ご両親も含めて,楽しくお話しさせていただき,盛り上がりました.

二日目は,当初雨の予報だったので,もう釣りはしないこととしましたが,結局朝には止んでいました.そこで,臼杵の堤防めぐりをすることにしました.いくつか漁港や地磯を回って,昨日のあまり餌を撒いてみましたが,臼杵の北にある佐賀関まわりの半島は,どこも水深が浅く,グレ釣りにはもう一つな印象です.一方,藻はたくさん生えており,乗っ込みのチヌや秋のアオリイカはかなり期待できそうでした.

最後は,別府に行き,温泉に入って帰りました.私にとって初別府です.「いちのいで会館」というところに連れて行ってもらいました.源泉かけ流しの良い湯でした.偶数日と奇数日で浴場は変わるのですが,一方の浴場には天然のサウナもあり,良いところでした.

湧き出る温泉!

湧き出る温泉!

いちのいで会館の入り口

いちのいで会館の入り口

青みがかった乳白色のお湯

青みがかった乳白色のお湯

洞窟の天然サウナ

洞窟の天然サウナ

でその後北九州に移動し,新幹線で大阪に帰ってまいりました.帰りはゆったりグリーン車で帰ってきました.本当に楽しい大分遠征でした.また,S君と都合を合わせていきたいです.

帰りの新幹線の車内

帰りの新幹線の車内

<釣行日>
2015年5月30日
<タックル>
竿:SHIMANO NEW極翔 1.2-500
リール:DAIWA Impult α 2500LB
仕掛け:道糸 サンライン FINE FLOAT II 1.5号,ハリス サンライン プロトタイプ 1.5号,ウキ 釣研 エイジアLC 0号,鈎 がまかつ 掛りすぎ口太,がまかつ 口太グレ,オーナー 速攻グレ 3-6号
<餌>
オキアミ,撒餌用オキアミ,マルキュー スーパーハード M, L,半ボイル L
<釣果>
グレ 35cm: 2匹,31cm:1匹,尾長グレ 29cm:1匹,タカベ 20cm×4