紀伊大島で完全ボウズ
二日目は紀伊大島の須江に移動しました.今日は平日にもかかわら...
今日は,グレ・メジナの味噌汁のレシピをご紹介します.
私は,グレという魚は,あまり汁物には向かない魚だと考えております.近年,ずいぶんましになったとは言え,やはり磯臭さのある魚で,焼きものとの相性は良いですが,汁物はそれが鼻につく方もおられるでしょう.
とは言え,魚と自然を愛するものとしては,持ち帰った魚はできる限り食べつくしてやりたいものです.頭などのあらも,なんとか食してやりたいものです.で今回は,グレの味噌汁を作ってみました.若干のグレ特有の香り(いわゆる磯臭さ)はありますが,出汁そのものはかなり良い出汁が出ます.
グレの味噌汁を作るには,買ったグレではだめで,釣ったグレでないとできません.しかも,かなり持ち帰りの状態の良いものでないとだめだと思います.グレは,釣ったその場で締めて,クーラーに入れます.キーパーバッカンで生かす場合は,水温の上昇と酸欠に気を付けて,まめに魚の入れ替え(最大でも10匹まで)をして,良い環境で生かしてやります.夏場は水温の上昇が防げませんので,冬の方が良いでしょう.
釣りが終わったら,キーパーバッカンで生かしていた場合は,ナイフで締めて,海水を張ったバケツに入れて,しっかり血抜きをします.ついで,鱗を取り,内臓を出します.この処理を行った後,クーラーで持ち帰ってください.上記の処理をしていれば,その日のうちでなくても,次の日でも,十分新鮮な状態で食べられます.要は,上物(一流)の魚になるかどうかは,釣った後の処理次第と言えます.
刺身などをとった後のあらを使います.ここで,重要なのは,背骨や腹骨,血合骨の部分はそのまま使用しても構いませんが,問題は頭の部分です.頭の部分は,目,頬肉,胸びれ,腹びれまわりにおいしい部分があるのですが,それ以外に臭みのもととなる血もたまっております.
そこで頭は,兜割りにします.兜割りは,ちゃんとした出刃包丁があれば,できると思います.その後,胸びれ,腹びれまわりの肉と切り離し,エラ,心臓,心臓の周りの血管と血を取り除きます.
鍋に水をはり,沸騰させ,上記の処理済みのあらを入れて,湯通しをします.湯通しの時間は5秒ぐらいです.そして,すぐに氷水で冷します.これで,臭みを取ることができます.
鍋に,水を入れ直し(今度は味噌汁用のものです),ベースの出汁を取ります.ベースの出汁は,昆布で作ります.昆布はそれほど大きくなくて構いません.
水が沸騰したら昆布を取り出し,グレのあらを入れます.ここで,さらにお酒を少々入れます.今回は,さらに余ったきのこ類(シイタケ,エリンギ,えのき)も入れました.
だいたい火が通れば,火を止めて,味見しながら,みそを入れて完成です.
たかが味噌汁ですが,私は魚で味噌汁を作る時には,ここまでしないと食べる気がしません.グレは,特に気を使います.ここまでやれば,匂いを最低限におさえながら,良い出汁が取れますので,お試しください.
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